創業370年 和楽器絃を造り続けて170年
株式会社鳥羽屋は、京都市上京区御所の西で、和楽器の絃の製造・販売をしています。
創業は1655年(明暦年間)で370年の歴史があります。1849年(嘉永2年)から絃の製造を開始し、現在に至るまで170年以上楽器絃を造り続けています。

鳥羽屋の特徴
鳥羽屋の歩み
初代 小篠長兵衛
京都伏見下鳥羽の地にて、染物業を営む。
二代 小篠長兵衛より五代に至るまで継承
六代 小篠長兵衛
京都市上京区西洞院通下立売下るの地にて楽器絃の製造を創める。
七代 小篠長兵衛
屋号を「鳥羽屋」と呼称し、家業を継承
(株)日本撚糸を設立(明治38年)
従七位、勲七等瑞宝章(昭和5年)
八代 小篠長兵衛(益太郎)継承
京都市上京区油小路通下立売下るの地に工場併設(昭和8年)
九代 小篠長兵衛(洋之)継承
現在地にて、工場を改築(昭和34年)
九代 小篠長兵衛

大正13年、京都市上京区油小路に生まれる。鳥羽屋の先代当主である小篠益太郎の長男。昭和18年9月、立命館大学を卒業し、翌10月、(株)神戸発動機に入社。19年12月、陸軍入隊。21年4月、復員し家業に就く。24年4月、九代目小篠長兵衛を継承。34年3月に工場を改築。54年4月、国の無形文化財選定保存技術者に認定される。56年6月、(株)鳥羽屋設立に伴い、代表取締役を長男に譲り、取締役会長に就任。
国の無形文化財選定保存技術保持者に認定(4/21・第34号)
株式会社鳥羽屋を設立(6/26)
十代 小篠敏之継承
十代 小篠敏之が国の無形文化財選定保存技術保持者に認定











































鳥羽屋で製造する絃の原料とその特性
生糸
特性
特にセリシン(膠質)の多い春蚕の生繭から作られた生糸を原料とし、それに強い縒り(より)と、弾性伸張を加えて製造されます。 その音色は極めて優美で、生糸が持つ味わいは絃として最高の良さを発揮します。
- 滋賀県伊香郡木之本町西山(細糸用)
- 滋賀県伊香郡木之本町大音(太糸用)
製造工程
- 繰糸
- 合糸
- 水浸
- 下撚、上撚
- 伸張、撚上げ
- 自然乾燥、検査
- 巻取(木製板)
- 染色、糊付
- 糸張、自然乾燥
- 伸張、検査
- 定寸法切断
- 糸巻、包装仕上
ナイロン
特性
強力の点では申し分ありません。ナイロン原糸そのものは生糸に比べて7倍以上の強靱性を有していますが、その反面ナイロン独自の伸びがあります。そのために延伸熱処理の効果的な工程を加えて、特に伸度、音量、強力の調和が得られるようになりました。 音色の点でも、生糸製の絃に匹敵するまでの品質となり、広く一般に愛用されています。
製造工程
- 合糸、樹脂加工(第1次)
- 下撚、上撚
- 伸張、撚上げ
- 自然乾燥、検査
- 熱処理(第1次)
- 巻取(アルミボビン)
- 樹脂加工(第2次)
- 糸張、自然乾燥
- 巻取(ドラム)
- 延伸熱処理(第2次)
- 糸張、自然乾燥
- 検査、定寸法切断
- 糸巻、包装仕上

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